南相馬で塾の講師をされている
ぬまゆさんのブログ。
抜ける歯、抜ける髪、止まらない血。
彼女の叫びを是非聞いてください。
できれば過去の記事も追ってみてください。
ひとの無関心、無責任は
ひとをここまで傷つけ蝕み、徐々に追い詰める。
それでも彼女は奮い立ち、立ち向かおうとしています。
国に、システムに、人々に、自分に。
勇気ある生き証人の悲痛な叫びです。
人だけの話であるはずがない。
ひとのみならず、生き物たちは次々に
こうしてゆるやかに蝕まれている。
所詮福島のことだから、自分とは全然状況が違うと思いますか。
わたしはそうは思えません。
目に見えないことに危険を感じとれない鈍感は
もはや、無責任と同義語です。
自分とその周囲だけの危険じゃない。
このままの緩い状況を許すことは、自滅へのゴールです。
汚染された食べ物は、日本中に流通を許され
すでに自分たちの体内へと取り込まれ、
汚染された瓦礫はいつの間にか燃やされ、
あらゆる土地で知らず知らずひとは、被爆を続けています。
311はあらゆることを教えてくれました。
人はその意味に目を醒まし、
人はもう、いい加減に変わらなきゃいけません。
わたしがいわゆる脱原発なのはもう言うまでもありません。
でも、原発をやめることなど、
初めの一歩、スタートラインにすぎないと思っています。
はじめから電気など足りているのだし。
九州は今、全原発が止まっていますが
街ではイルミネーションが輝き、パチンコ屋の電飾も全開で
停電ひとつなく、企業も元気そのものです。
わたし自身も、必要以上の節電をして寒さに凍えてもおりません。
自然エネルギーの可能性は本当はじつに無限。
目先を変えて少し努力すれば、自家発電もできる。
ビニールハウスのホームレスのおっちゃんでも、
廃品を利用して発電しているのです。
少し考えれば、電気の元はそこここに転がっています。
今後重要なのは、安くつくれる電気を作らせない仕組みを作り
原発がないと電気が足りなくなるなどという観念を刷り込み、
原発などという粗悪品に目をつけ、一部の人間が潤うように巧妙に仕組まれてきた
これまでのひとの社会のゆがみに気づき、
そのシステムを大きく変えることです。
イデオロギーなんかでははなく、すべての生命の問題です。
自分の事としてとらえられない怠慢はもう許されないと思います。
自分の傲慢を未来のツケに回すんでしょうか。
自分だけ、自分の周辺だけ適当に幸せで終われば
それでいいんでしょうか。
いまある幸せは、なんの犠牲の上に成り立っているんでしょうか。
原発をさっさと辞めない時間の分、
自分の子供や孫、自分には見えないその先々の代が
その処理に苦しみ続ける。
原発を稼働し続ける分だけ増える核廃棄物とひとの共存など
はじめから無理です。
自分の意志で自然災害は避けようもありませんが、
自分で作り出した粗悪品は、自分の意志で断捨離できる。
だからまず、原発などさっさとやめることから始める。
今年、ほっといても止まる日本の全原発を、
二度と稼働させない強い意志表示が必要です。
モンパチの歌詞ではありませんが、
原発は「矛盾の上に咲く花」です。
根っこから抜かないと、
すべての生命を育む大地と空気は二度と切り替われなくなります。
今年はもうギリギリの瀬戸際であると感じます。
人の間にはあらゆる社会問題が山積しています。
人にはその後起こさねばならない変化が
数知れぬほどあるのです。
世界を変えたいならば
自分が変わる。
今後わたしのやる事は、その一言に尽きます。
ひとえに、生命の未来を持続させたいからです。
ぬまゆさんだけじゃない。
自分も、生き証人のひとりなんです。
きっと、皆さんも。
・・・遅くなりましたが、
以上の言葉を年頭の挨拶に代えさせていただきます。
皆様、新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い申し上げます。
2012年 冷夏
